ブログ / 安全性・副作用チェック
プロテインの副作用・安全性|報告症状、摂取量、注意が必要な人
副作用をひとことで
味覚異常・下痢・高血糖
NIH ODSはタンパク質に耐容上限量(UL)は設定されていない一方、サプリメントからの高タンパク摂取にはデータ不足のため注意を促しています。肝硬変患者のBCAA試験では15%が副作用を報告し、味覚異常がBCAA群で多かったとされています(38404263)。重症患者の高タンパク経管栄養では消化器不耐容が標準群より多く、健康成人の市販プロテイン常用と同一の安全性データではありません(39153816)。
判断の根拠+−
NIH ODSはUL未設定だがサプリ高摂取への注意を記載。試験では下痢・血糖変動・消化器不耐容・味覚異常が条件付きで報告。乳児・妊娠・腎疾患は一般成人常用と区別が必要です。
副作用は報告されているか
味覚異常
下痢
高血糖
低血糖
胃腸症状
報告されている症状・変化:試験では味覚異常、下痢、高血糖・低血糖、消化器不耐容が条件付きで報告されました。
副作用の発生頻度:肝硬変BCAA試験で15%が副作用を報告し、高タンパク経管栄養で消化器不耐容が標準群より多く報告されました。
重篤な有害事象・症例シグナル:大豆プロテインサプリ使用後の薬剤性肝障害、栄養不良でマスクされた急性腎障害の症例報告シグナルがあります。
研究条件・件数・詳しい根拠+−
報告されている症状・変化+−
試験では味覚異常、下痢、高血糖・低血糖、消化器不耐容が条件付きで報告されました。ホエイプロテイン4週試験では肝・腎機能への有害影響は報告されていません(41683325)。
参考:
摂取量ごとの安全性
一般成人の研究用量
20〜25 g/回(0.25–0.3 g/kg/食)
タンパク質サプリ使用は健康な成人で一般に忍容されると記載+−
期間
運動後など実用的な摂取場面
摂り方
口から摂取
(詳細:タンパク質サプリメント(経口))
研究での詳しい報告
米軍員(負のエネルギー平衡時の筋量維持)。タンパク質サプリ使用は健康な成人で一般に忍容されると記載。有害事象の系統的報告は本コンセンサスの主要議題ではない。
参考: PMID:24027189
30 g/日
症状記載なし+−
期間
12カ月
摂り方
口から摂取
(詳細:BCAA(経口))
研究での詳しい報告
肝硬変・筋力低下の成人。15%が副作用を報告し、味覚異常がBCAA群で多かった。筋力・体組成の主要評価項目ではBCAAはホエイと差がなかった。
摂取期間による違い
試験で評価された期間
骨筋減少・骨減少(オステオサルコペニア)の高齢成人を対象とした慢性レジスタンス運動のレビューでは、2件のRCTで主要な有害事象は記録されなかったと報告されています(33367459)。タンパク質単独補充のRCTはこの集団では同定されませんでした。
一般成人長期常用
2型糖尿病の高齢男性60名を対象とした12週のレジスタンス運動+ホエイプロテイン20 g/日試験では、HbA1c・空腹時血糖に有意差はなく、安全性に関する有害事象の報告はありませんでした(41931150)。糖尿病・高齢男性・運動併用の文脈です。
一般成人長期常用
脳卒中後7日間の入院期間におけるタンパク質1.5 g/kg/日目標のクリエイチン併用試験では、クリエイチン補充に関連する重篤な有害事象はなかったと報告されています(39683542)。脳卒中急性期・高タンパク食事・短期の結果です。
注意が必要な人
乳児(アトピー・牛乳アレルギー)+−
生後6カ月未満のアトピーまたは牛乳アレルギーの乳児では大豆プロテイン(大豆フォーミュラ・大豆製品)の使用を避けるべきと助言されている(14528647)
乳児(大豆フォーミュラ)+−
大豆タンパク質フォーミュラは6カ月未満の食物アレルギー予防・管理に役割はなく、phytate・アルミニウム・イソフラボン(phytoestrogens)の懸念が記載されている(16641572)
新生児(牛乳アレルギー)+−
牛乳アレルギーが証明された新生児には極低アレルゲンフォーミュラが適応とされ、大豆フォーミュラは6カ月以降で大豆タンパク耐性が確認された場合に限る(39003158)
妊娠+−
高タンパク栄養補充では非常早期早産・胎児成長遅延・関連新生児死亡が多い報告があり、バランス型タンパク・カロリー補充とは結果が異なった(6988785)
慢性腎臓病(CKD)+
分かっていること・まだ分からないこと
分かっていること
NIH ODSはタンパク質にUL未設定、サプリ高摂取への注意を記載
肝硬変BCAA試験で15%が副作用、味覚異常がBCAA群で多い(38404263)
重症患者の高タンパク経管栄養で消化器不耐容が標準群より多い(39153816)
ホエイプロテイン4週試験で肝・腎機能への有害影響なし(41683325)
乳児アトピー・牛乳アレルギーでの大豆プロテイン回避助言(14528647・16641572)
妊娠時の高タンパク補充で早産・成長遅延の報告(6988785)
まだ分からないこと
健康な一般成人が市販プロテインを何年間も常用した場合の副作用一覧と発生頻度
ホエイ・大豆・カゼインなど製剤ごとの副作用率の直接比較
サプリメント高タンパク摂取時の一般成人における重篤事象の頻度
成分図鑑で詳しく確認
プロテインの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
プロテイン図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
プロテインで胃の不調や味覚異常は出ますか?
肝硬変成人のBCAA 30 g/日12カ月試験では15%が副作用を報告し、味覚異常がBCAA群で有意に多かったとされています(38404263)。重症患者の高タンパク経管栄養では消化器不耐容が標準群より多く報告されました(39153816)。これらは肝疾患・ICU・特定製剤の文脈であり、健康成人の市販プロテイン常用時の頻度としては扱えません。
1日どの量まで安全ですか?
NIH ODSはタンパク質に耐容上限量(UL)を設定していないと記載しています。米軍コンセンサスは負のエネルギー平衡時に1.5–2.0 g/kg/日、実用的には1回20–25 gのサプリ使用を記載していますが(24027189)、これは研究条件内の整理であり推奨量や安全上限への換算ではありません。
長期間飲み続けても大丈夫ですか?
骨筋減少・骨減少の高齢成人で慢性レジスタンス運動に主要有害事象は記録されませんでした(33367459)。2型糖尿病高齢男性でホエイ20 g/日12週+運動でも安全性報告はありませんでした(41931150)。健康な一般成人が市販プロテインを数年常用した場合の安全性を直接示す試験根拠は、今回の収集では示されていません。
妊娠中や乳児にプロテインは使えますか?
アトピーまたは牛乳アレルギーの生後6カ月未満の乳児では大豆プロテインの使用を避けるべきと助言されています(14528647)。妊娠時の高タンパク栄養補充では早産・胎児成長遅延・関連新生児死亡が多い報告がありました(6988785)。妊娠・乳児は一般成人のプロテイン常用と同一の前提では判断できません。
参考にした論文17件+−
- 1.Paediatric group position statement on the use of soya protein for infants.
- 2.Soy protein infant formulae and follow-on formulae: a commentary by the ESPGHAN Committee on Nutrition.
- 3.A randomized controlled trial of prenatal nutritional supplementation in New York City.
- 4.Indications for extensively hydrolyzed cow's milk protein in the neonatal period.
- 5.Efficacy and safety of ketoanalogue supplementation combined with protein-restricted diets in advanced chronic kidney disease: a systematic review and meta-analysis.
- 6.Evidence-based recommendations for optimal dietary protein intake in older people: a position paper from the PROT-AGE Study Group.
- 7.Efficacy and safety of protein supplements for U.S. Armed Forces personnel: consensus statement.