健康な若年成人の単回摂取では、腎血管反応に明確な悪化なし
健康な若年成人25人を対象に、ホエイプロテインを体重1kgあたり1.2g、1回摂取した研究では、摂取後の腎血管反応を短時間評価しました。暑熱環境と通常体温環境、男女間で明確な差は示されませんでした。
ただし、評価したのは摂取後の短期的な血管反応で、eGFR、尿たんぱく、長期の腎機能低下は調べていません。
10日間の若いサッカー選手でも、腎関連指標の悪化は結論づけられていない
19歳以下の男性サッカー選手12人が、エンドウ豆またはホエイプロテインを体重1kgあたり0.5g、10日間摂取した研究では、尿素、クレアチニン、尿酸などが測定されました。腎関連指標を含む研究ですが、腎機能が悪化したという結論ではありません。
人数と期間が小さく短いため、高用量を長期間摂取する人や、腎機能に問題がある人へは一般化できません。
12週間のホエイ加水分解物研究では、腎関連指標の悪化は報告されていない
空腹時尿酸値がやや高めの成人男性を対象に、ホエイプロテイン加水分解物5g/日を12週間摂取した研究では、尿酸値が低下しました。薬物療法を受けていないサブグループでは、クレアチニンとeGFRの改善も報告されています。
これは特定の製品、量、対象者での結果です。プロテインが腎機能を改善すると一般化することも、通常のプロテイン製品の長期安全性を保証することもできません。
レビューでは、長期・過度な使用への懸念が整理されている
11文献をまとめたシステマティックレビューでは、長期かつ過度なホエイプロテイン使用と、腎臓や肝臓への不利な影響を関連づける文献が多かったと報告されています。別のレビューでも、過剰なタンパク質摂取に伴う糸球体過剰濾過や尿中カルシウム排泄増加が論点になっています。
ただし、レビューに含まれる研究の対象、用量、期間、質は一様ではありません。「関連が報告された」ことと、「プロテインが腎障害を起こした」ことは分けて考える必要があります。
青年の有害事象報告は、プロテイン単独の根拠ではない
カナダの小児科医調査では、青年のAPEDS関連有害事象55例のうち40%にホエイ粉末やプロテインシェイクの使用が含まれ、30.9%で腎系への影響が報告されました。しかし、約24%では違法な薬物なども含まれており、プロテイン単独の影響や一般成人の発生率は判断できません。