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マグネシウムの副作用・安全性|報告症状、摂取量、注意が必要な人
副作用をひとことで
下痢・胃部不快感・悪心
一般成人を対象とした経口マグネシウム0.6 g/日12週試験では、下痢が18.6%、胃部不快感が4.7%と報告されました(8792038)。NIH ODSはサプリメントの耐容上限量を成人0.35 g/日と設定し、高用量では下痢・悪心・腹痛、極めて高用量では低血圧・不整脈などのマグネシウム中毒徴候を記載しています。硫酸マグネシウムの静注・筋注は片頭痛・子癇予防など医療用途であり、市販経口サプリメントと同一の安全性データではありません。
判断の根拠+−
一般成人経口試験では下痢・胃部不快感が報告され、NIH ODSは成人サプリメント耐容上限量0.35 g/日と高用量時症状を記載。医療用硫酸マグネシウム・小児・妊娠・疾患治療の根拠は経口サプリ常用と区別が必要です。
副作用は報告されているか
下痢
胃部不快感
悪心
腹痛
低血圧
嘔吐
呼吸困難
不整脈
報告されている症状・変化:一般成人経口試験では下痢と胃部不快感が報告され、NIH ODSはサプリメント高用量で下痢・悪心・腹痛、極めて高用量で低血圧・不整脈などを記載しています。
副作用の発生頻度:一般成人経口試験では下痢18.6%・胃部不快感4.7%が報告され、別試験では軟便・下痢がマグネシウム群45.7%でした。
重篤な有害事象・症例シグナル:症例報告シグナルは存在しますが、一般成人サプリメント常用時の頻度や因果は推定できません。
研究条件・件数・詳しい根拠+−
摂取量ごとの安全性
確認された危険域
0.35 g/日(成人のサプリメント耐容上限量)
NIH ODSが記録するFNBの耐容上限量に基づく。サプリメント・薬剤由来のマグネシウムに適用され、食品のみの摂取は対象外。試験最大量から推定した値ではない。
一般成人の研究用量
600 mg/日
下痢18.6%、胃部不快感4.7%が有害事象として報告された+−
期間
12週
摂り方
口から摂取
(詳細:経口トリマグネシウムクエン酸塩)
10 mmol×2回/日
軟便・下痢がマグネシウム群45.7%、プラセボ群23.5%と有害事象として報告された+−
期間
12週
摂取期間による違い
試験で評価された期間
一般成人を対象とした経口マグネシウム0.6 g/日12週試験では、下痢18.6%・胃部不快感4.7%が報告されました(8792038)。同様に10 mmol×2回/日12週試験でも軟便・下痢がマグネシウム群で多く報告されました(8902254)。これらは片頭痛予防・特定用量・12週の結果です。
一般成人長期常用
健康成人におけるマグネシウム含有ミネラル水1 L/日14日試験では、軟便化と排便回数増加はみられましたが、試験期間中に安全性上の懸念は観察されませんでした(42286933)。
一般成人長期常用
2型糖尿病成人への酸化マグネシウム0.5 g/日12カ月試験では、有害薬剤反応に群間差はなく、長期経口補充で安全性が損なわれたという報告はありませんでした(42534812)。糖尿病・医療文脈であり、健康な一般成人の長期常用データとしては扱えません。
注意が必要な人
腎機能障害+−
腎機能が低下または腎不全の場合、過剰マグネシウムを除去する能力が低下し中毒リスクが上がるとNIH ODSが記載
薬物相互作用+−
経口ビスホスホネート、テトラサイクリン・キノロン系抗生物質の吸収低下。ループ・チアジド利尿薬はマグネシウム排泄を増やし欠乏を招く可能性。長期PPIは低マグネシウム血症を起こす可能性(NIH ODS)
妊娠+−
硫酸マグネシウムの短期静注は子癇予防など適応条件下で支持されるが、経口マグネシウムクエン酸塩0.3 g/日の高リスク妊娠試験では主要アウトカムに差はなかった(32316938・23963425)
小児・医療条件下+−
喘息・抗がん化学療法・てんかんなどで硫酸マグネシウムや経口補充の有効性・安全性が評価されているが、市販サプリメント常用の注意対象としては扱えない(40562459・33030582・40683183)
シスプラチン投与+−
分かっていること・まだ分からないこと
分かっていること
一般成人0.6 g/日12週試験で下痢18.6%、胃部不快感4.7%(8792038)
NIH ODSは成人サプリメント耐容上限量0.35 g/日、高用量時の下痢・悪心・腹痛、極高用量時の中毒徴候を記載
マグネシウム含有水1 L/日14日試験で安全性懸念なし(42286933)
2型糖尿病成人0.5 g/日12カ月で有害薬剤反応に群間差なし(42534812)
腎機能障害で中毒リスク上昇、複数薬剤との相互作用(NIH ODS)
まだ分からないこと
健康な一般成人が市販サプリメントを何年間も常用した場合の副作用一覧と発生頻度
製剤差(酸化マグネシウム・クエン酸マグネシウム・グリシン酸マグネシウムなど)ごとの副作用率
0.35 g/日を超えるサプリメント常用時の一般成人における重篤事象の頻度
成分図鑑で詳しく確認
マグネシウムの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
マグネシウム図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
マグネシウムサプリで下痢は出ますか?
一般成人の経口試験(0.6 g/日・12週)では下痢が18.6%と報告されました(8792038)。別試験では軟便・下痢がマグネシウム群45.7%でした(8902254)。NIH ODSもサプリメント高用量で下痢が多く報告されると記載しています。製剤・用量によって頻度は異なります。
1日どの量まで安全ですか?
NIH ODSが記録するFNBのサプリメント耐容上限量は、成人で0.35 g/日です。試験で用いられた0.6 g/日(8792038)や10 mmol×2回/日(8902254)は研究条件内の観察であり、推奨量や安全上限への換算ではありません。
長期間飲み続けても大丈夫ですか?
一般成人0.6 g/日12週試験では消化器症状が報告されました(8792038)。2型糖尿病成人0.5 g/日12カ月試験では有害薬剤反応に群間差はありませんでした(42534812)。健康な一般成人が市販サプリメントを数年常用した場合の安全性を直接示す試験根拠は、今回の収集では示されていません。
腎臓が弱い人は注意が必要ですか?
NIH ODSは、腎機能障害や腎不全では過剰マグネシウムを除去する能力が低下し、マグネシウム中毒のリスクが上がると記載しています。CKD成人への補充試験でも重篤有害事象がマグネシウム群で多いと報告されました(36749131)。腎機能に問題がある場合は、サプリメント用量を自己判断で増やさないことが重要です。
参考にした論文10件+−
- 1.Prophylaxis of migraine with oral magnesium: results from a prospective, multi-center, placebo-controlled and double-blind randomized study.
- 2.Magnesium in the prophylaxis of migraine--a double-blind placebo-controlled study.
- 3.Magnesium-Rich Mineral Water Improves Stool Consistency and Bowel Habits in Healthy Subjects: A Randomized Controlled Trial.
- 4.The effect of oral magnesium supplementation on glycemic control and metabolic parameters in type 2 diabetes mellitus: a double-blind randomized controlled trial.
- 5.The Effect of Magnesium Supplementation on Vascular Calcification in CKD: A Randomized Clinical Trial (MAGiCAL-CKD).
- 6.Committee Opinion No. 573: Magnesium sulfate use in obstetrics.
- 7.BRAzil magnesium (BRAMAG) trial: a double-masked randomized clinical trial of oral magnesium supplementation in pregnancy.