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HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)の効果とは?研究で分かっていること
HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)はロイシンの代謝物です。運動容量・疲労までの時間と高強度運動のパフォーマンスでは直接研究で支持が報告されています。体組成と筋力では、レジスタンストレーニング中の補給でも有意な追加効果は確認されませんでした。高齢者のサルコペニア・フレイル予防、血糖、血圧、認知機能、睡眠、骨の健康の6候補については、一般成人を直接評価した研究を今回確認できませんでした。
掲載内容は医療上の助言ではなく、病気の診断・治療・予防を目的とするものではありません。
効果ごとの評価
評価の種類ごとに分類しています。「評価できない」は効果がないことを意味しません。
2候補で支持、2候補で非支持、6候補は一般成人の直接根拠が未確認です。
採用した研究で、改善方向の結果が報告された項目です。
運動容量・疲労までの時間
ピーク酸素需要、換気閾値到達時間、閾値時の負荷や心拍数など、運動容量を示す指標の変化です。
研究で確認されたこと
最大酸素摂取量の増加、換気閾値到達時間の延長、換気閾値時の負荷・心拍数の改善が報告されました。
条件・注意点+−
訓練された男性アスリートや格闘競技選手を対象に、1日3 gのHMBを12週間補給した二重盲検クロスオーバー試験の結果です。
参考: PMID 26849784 / PMID 28708126
高強度運動のパフォーマンス
摂取量ごとの効果
どの量でどの結果が確認されたかを示します。いずれも研究条件内で評価された量であり、推奨量ではありません。
3 g/日(12週間)
最大酸素摂取量の増加と換気閾値指標の改善が報告された
訓練された男性アスリートまたは格闘競技選手を対象に、1日3回1 gずつ経口摂取した条件です。
参考: PMID 26849784 / PMID 28708126
3 g/日(10日間)
プレシーズン訓練中の無酸素パワーにPREとPOSTで差はみられなかった
大学アメフト選手を対象に、1日3 gのHMBを10日間補給した条件です。
参考:
確認された摂取期間
その期間で評価された結果であり、別の期間へそのまま一般化はできません。
現時点で言えること・言えないこと
✓言えること
運動容量・疲労までの時間と高強度運動のパフォーマンスでは、直接研究で支持が報告されています。
?まだ言えないこと
体組成と筋力では、レジスタンストレーニング中のHMB補給でも有意な追加効果は確認されませんでした。
高齢者のサルコペニア・フレイル予防、血糖、血圧、認知機能、睡眠、骨の健康については、一般成人を直接評価した研究を今回確認できませんでした。
成分ページで詳しく確認
HMBの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
HMB図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
HMBは有酸素能力や運動容量を高めますか?+−
訓練された男性アスリートを対象に、1日3 gのHMBを12週間補給した試験では、最大酸素摂取量の増加と換気閾値到達時間の延長が報告されました。格闘競技選手でも換気閾値指標の改善が確認されています。
HMBは高強度運動のパフォーマンスを上げますか?+−
格闘競技選手の12週間試験では無酸素ピークパワー、平均パワー、最大速度の改善が報告されました。一方、大学アメフト選手の10日間3 g/日試験では無酸素パワーに差はみられませんでした。
HMBは筋力や筋肉を増やしますか?+−
レジスタンストレーニング経験者の12週間試験では筋量・1RM筋力は増加しましたが、ホエイにHMB 1.5 g×2回/日を追加してもロイシン追加群との群間差は確認されませんでした。若年成人のメタ解析でも除脂肪量・筋力の有意な改善は示されませんでした。
HMBは体脂肪を減らしますか?+−
若年成人のレジスタンストレーニングに対するHMB補給のメタ解析では、除脂肪量・脂肪量に有意な効果は確認されませんでした。全身体重に小さな効果は示されましたが、体組成の有意な改善にはつながりませんでした。
参考にした論文6件
+−
Medicine and science in sports and exercise / 2019
Journal of strength and conditioning research / 2016