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グリシンの効果とは?研究で分かっていること
グリシンはアミノ酸の一種で、神経伝達の調節に関与する受容体の補助部位にも作用します。3件の効果候補のうち、認知機能は一般成人を対象とした直接研究で主要アウトカムの支持は確認されませんでした。免疫機能と睡眠については、一般成人を直接評価した研究を今回確認できませんでした。
掲載内容は医療上の助言ではなく、病気の診断・治療・予防を目的とするものではありません。
効果ごとの評価
評価の種類ごとに分類しています。「評価できない」は効果がないことを意味しません。
認知機能は非支持、免疫・睡眠は一般成人の直接根拠が未確認です。
直接評価した研究で、主張を支持する明確な結果は確認されていません。あらゆる条件で効果がないことを断定するものではありません。
認知機能
作業記憶、宣言記憶、注意力、知覚処理など、認知機能を評価する指標の変化です。
研究で確認されたこと
作業記憶・宣言記憶・注意力・知覚処理の改善は確認されませんでした。
条件・注意点+−
健康成人の静脈投与試験では行動・認知・聴覚驚愕反応に有意な効果はみられず、高用量の急性経口投与(0.8 g/kg)でも同様に有意な変化は確認されませんでした。
参考: PMID 10704956 / PMID 17972276
摂取量ごとの効果
どの量でどの結果が確認されたかを示します。いずれも研究条件内で評価された量であり、推奨量ではありません。
0.8 g/kg(単回、経口)
100 mg/kg(静脈)
効果が期待できる対象
候補ごとに研究対象と条件が異なるため、結果を他の対象へそのまま当てはめることはできません。
統合失調症・精神病リスク症候群(補足)
統合失調症患者や精神病リスク症候群参加者を対象とした試験では、認知ドメインスコアにプラセボとの明確な差がみられない研究や、オープンラベル試験で神経認知指標に中〜大の効果量が示された報告がありますが、一般成人への直接根拠としては扱っていません。
参考: PMID 17898352 / PMID 23089076 / PMID 30633660
重症外傷・がん手術患者(補足)
グルタミン試験のプラセボ対照としてグリシンが用いられた研究や、がん手術後患者でアルギニンと対照としてグリシンを補給した研究がありますが、グリシン単独の免疫機能評価としては扱っていません。
現時点で言えること・言えないこと
?まだ言えないこと
認知機能では、健康成人を対象とした直接研究で作業記憶・宣言記憶・注意力・知覚処理の改善は確認されませんでした。
免疫機能と睡眠については、一般成人を直接評価した研究を今回確認できませんでした。
成分ページで詳しく確認
グリシンの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
グリシン図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
グリシンは認知機能を改善しますか?+−
健康成人を対象とした直接研究では、作業記憶・宣言記憶・注意力・知覚処理の改善は確認されませんでした。静脈投与試験でも行動・認知・聴覚驚愕反応に有意な効果はみられませんでした。
グリシンは免疫機能を高めますか?+−
一般成人を対象に、免疫機能をグリシン単独介入の直接目的として検証した研究は今回確認できませんでした。重症外傷患者のグルタミン試験でプラセボ対照として用いられた文脈や、がん手術患者でアルギニンと対照として補給された研究はありますが、一般成人への直接根拠としては扱っていません。
グリシンは睡眠の質を改善しますか?+−
一般成人を対象に、睡眠を直接の主要目的として検証した研究は今回確認できませんでした。今回の根拠範囲では、睡眠指標を評価した補足研究も確認されていません。
研究ではどのくらいの量が使われましたか?+−
認知機能の直接根拠では、0.8 g/kgの急性経口投与、100 mg/kgおよび200 mg/kgの静脈投与が評価されています。いずれも健康成人を対象とした研究条件です。
参考にした論文2件
+−
IV glycine and oral D-cycloserine effects on plasma and CSF amino acids in healthy humans.
Biological psychiatry / 2000
Human psychopharmacology / 2008