筋力・高強度運動では研究が多い
トレーニングを行うアスリートを対象にしたネットワークメタ解析では、クレアチンは筋力アウトカムで相対的に高い順位を示しました。
別のメタ解析でも、クレアチン群では介入後の筋力向上が報告されています。サブグループ解析では、未トレーニング者、低〜中等量、高強度トレーニングで効果が大きい可能性が示されています。
ただし、これらは研究条件を統合した結果であり、すべての人に同じ変化が出るという意味ではありません。
体組成は「トレーニングあり」で見たほうがよい
18〜30歳の健康な男性を対象にしたメタ解析では、レジスタンストレーニングを行っている条件で、除脂肪量やLBMの増加が報告されています。
一方、レジスタンストレーニングを行っていない条件では、体組成の有意な増加は確認されていません。
つまり、クレアチンを毎日飲むかどうかを考える場合でも、「飲むだけで体が変わる」と考えるより、トレーニングと組み合わせて評価するほうが自然です。
短期摂取でも変化が報告されている
レジスタンス訓練者を対象にした二重盲検クロスオーバー試験では、クレアチンモノハイドレートを3日間摂取し、ベンチプレスやスクワットの反復回数、速度、回復関連指標などが評価されています。
この研究では、プラセボと比べて反復回数や運動速度が高い結果が報告され、DOMSや一部の回復指標にも変化がみられました。
ただし、対象は10名と少なく、摂取期間も3日間です。毎日飲み続ける長期利用の根拠としては限定的です。
飲むタイミングについての研究もある
身体活動がある男性11名を対象にしたパイロット試験では、クレアチンを運動前・運動中・運動後に単回摂取した条件が比較されています。
運動前に摂取した条件では、ベンチプレスやスクワットの挙上総負荷量が、プラセボやサプリなし対照より高い結果でした。
一方で、ジャンプ、認知、気分、主観的疲労、筋肉痛などでは大きな差は示されていません。
この研究は「毎日飲むべきか」よりも、「単回摂取のタイミング」を見た小規模研究です。したがって、毎日摂取の結論としては使いすぎないほうがよいです。
炎症を下げる目的では一貫しない
クレアチンと炎症指標を扱った系統的レビュー・メタ解析では、CRPやIL-6などの炎症マーカーについて、急性・慢性いずれでも明確な低下は示されていません。
そのため、クレアチンを「炎症対策」として強く説明するのは、採用論文の範囲では適切ではありません。