離脱症状について
バングラデシュの大学生を対象にした調査では、カフェインを習慣的に摂取している学生が多く、摂取量が多い学生ほど頭痛の報告が統計学的に多かったとされています。筋肉痛や睡眠の乱れも、摂取量の多さと関連がみられたと報告されています。ただし、この調査は横断的なアンケート調査であり、「摂取量が多いから症状が出た」のか、「症状がある人がより多く摂取している」のかといった因果関係までは判断できません。
一方、症例報告として、結合組織の病気を複数併存する33歳女性が入院中にカフェイン摂取が突然途切れ、強い頭痛が生じたケースが報告されています。この頭痛は複数の頭痛治療薬に反応しなかったものの、コーヒーを摂取したところ短時間で解消したとされ、著者らはカフェイン離脱による頭痛の診断基準に合致すると評価しています。この報告は一つの症例であり、他の要因の影響を完全には除外できないため、あくまで「注意すべきシグナルの一例」として捉えるのが適切です。
高用量摂取と心臓への影響について
小児・思春期(19歳未満)を対象にした系統的レビューでは、エナジードリンクやカフェイン含有の錠剤・粉末など、高用量のカフェイン摂取に関連して、不整脈や心電図の異常が報告された症例が計39人(13〜18歳)分まとめられています。報告された内容は、洞頻脈や期外収縮といった比較的軽度なものから、上室頻拍・心室頻拍、QT延長など、より注意が必要とされるものまで幅がありました。
ただし、このレビューに含まれる研究の多くは症例報告であり、前向きな研究は少数にとどまっています。そのため、こうした心臓への影響がどの程度の頻度で起こるのか、どのくらいの用量から生じやすいのかについては、この研究だけでは判断できません。
効果の感じ方についての注意点
なお、カフェインの効果については「薬理学的な作用」と「摂取したという期待による効果」を分けて考える必要があるという指摘もあります。研究デザインによって、この二つの影響がどの程度混ざっているかが変わりうるとされており、カフェインに関する体感や報告される症状の一部にも、こうした期待の要素が関与している可能性があります。