ブログ / 安全性・副作用チェック
酪酸菌(宮入菌・CBM588)の副作用・安全性|報告された症状、摂取量と注意点
副作用をひとことで
具体的な症状は未確認
今回の根拠は7件の臨床試験です。潰瘍性大腸炎術後のMIYA-BM® 9錠/日試験の要旨では、個別副作用の報告は記載されていませんでした。市販プロバイオティクスを健康な一般成人が常用した場合の症状別記載は、この7件の範囲では確認できませんでした。免疫療法併用試験の毒性評価は市販サプリへ一般化できません。
判断の根拠+−
市販プロバイオティクス一般成人向けの症状別記載は、今回確認した7件の試験の範囲では確認できませんでした。
副作用は報告されているか
具体的な症状は未確認
副作用がないという意味ではなく、今回の根拠から症状名を特定できない状態です。
7件の臨床試験を確認した結果:市販プロバイオティクスを健康な一般成人が常用した場合、症状別の副作用一覧・発生頻度・重篤症例シグナルは、今回確認した7件の範囲では確認できませんでした。
研究条件・件数・詳しい根拠+−
7件の臨床試験を確認した結果+−
市販プロバイオティクスを健康な一般成人が常用した場合、症状別の副作用一覧・発生頻度・重篤症例シグナルは、今回確認した7件の範囲では確認できませんでした。
7件の試験で要旨に記載されていたこと(疾患・治療文脈)
- 潰瘍性大腸炎術後・MIYA-BM® 9錠/日:個別副作用の報告は要旨に記載されていない
- H.pylori治療8週:有害事象の自覚報告は要旨に記載されていない
- 免疫療法併用(ニボルマブ+イピリムマブ):毒性評価に群間差なし
- 免疫療法併用(カボザンチニブ+ニボルマブ):毒性プロファイルに群間差なし
- 大腸がん根治手術の周術期:忍容性良好(個別症状名は要旨から不明)
- 大腸腺腫再発予防2年:重篤な有害事象の報告は要旨に記載されていない
- 膝OA・チンダライズ製剤12週:治療関連有害事象の報告は要旨に記載されていない(生菌製剤ではない)
発生頻度・重篤事象について
- 一般成人・市販サプリ向けに、分母付き比較から算出できる発生頻度は7件の範囲では確認できなかった
- 重篤事象は大腸腺腫試験1件の要旨に記載なしのみ。一般成人サプリの重篤シグナルとしては確認できず
いずれも対象・製剤・試験設計が限られた文脈です。要旨で有害事象の記載が少ないことを、「副作用がない」「安全」と読み替えてはいけません。
参考: PMID:26510664
摂取量ごとの安全性
一般成人の研究用量
CBM588経口併用(1日1回、要旨に具体量の記載なし)
目立った差なし+−
期間
免疫チェックポイント阻害薬併用期間中
摂り方
口から摂取
(詳細:生菌CBM588(ビフィドゲン性ライブバクテリア製品))
研究での詳しい報告
転移性腎細胞がん30人(ニボルマブ+イピリムマブ併用試験)。CBM588併用群と非併用群で毒性評価に群間差なしと報告された。がん免疫療法との併用試験であり、市販サプリの用量安全性へ外挿できない。
CBM588経口併用(1日1回、要旨に具体量の記載なし)
毒性プロファイルに群間差なしと報告された+−
期間
カボザンチニブ+ニボルマブ併用期間中
摂り方
口から摂取
(詳細:生菌CBM588併用)
研究での詳しい報告
局所進行または転移性腎細胞がん30人。毒性プロファイルに群間差なしと報告された。チロシンキナーゼ阻害薬・免疫療法併用文脈の忍容性評価である。
限定集団の研究用量
摂取期間による違い
H.pylori治療8週試験
H.pylori治療目的の8週間試験の要旨では、治療期間中の有害事象の自覚報告は記載されていなかった。疾患・治療目的の短期データであり、健康な一般成人の長期常用へ外挿できない。
膝OAポストバイオティクス12週
中等度膝変形性関節症成人でのチンダライズ酪酸菌ポストバイオティクス12週間試験の要旨では、治療関連有害事象の報告は記載されていなかった。非生菌製剤・関節症文脈の短期評価である。
大腸腺腫2年クロスオーバー
大腸腺腫既往患者398人での2年間クロスオーバー試験の要旨では、CBM588は忍容良好で重篤な有害事象の報告は記載されていなかった。高リスク患者・再発予防目的の長期データであり、市販サプリの長期安全性として一般化できない。
免疫療法併用試験
転移性腎細胞がんでの免疫療法併用試験は、がん治療下の期間評価であり、市販プロバイオティクスの常用期間の安全性指標とは別文脈である。
分かっていること・まだ分からないこと
分かっていること
潰瘍性大腸炎術後・MIYA-BM® 9錠/日試験の要旨では、MIYA-BM群・プラセボ群いずれにも個別副作用の報告は記載されていなかった。
限定集団試験(H.pylori治療、免疫療法併用、周術期、腺腫予防、膝OAポストバイオティクス)での忍容性・毒性差なし等の記録は「報告されている副作用・変化」節を参照。
まだ分からないこと
健康な一般成人が市販酪酸菌プロバイオティクスを常用した場合の具体的な副作用症状の一覧。
一般成人における副作用の発生頻度。
一般成人における長期常用の安全性。
健康な一般成人向けの危険量または公的安全上限。
市販プロバイオティクス向けに根拠上特定された注意対象者。
一般成人向け市販プロバイオティクスの重篤症例シグナル。
成分図鑑で詳しく確認
酪酸菌の研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
酪酸菌図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
酪酸菌サプリに副作用はありますか?
今回確認した7件の臨床試験の範囲では、市販プロバイオティクスを健康な一般成人が常用した場合の症状別記載は確認できませんでした。試験で有害事象の記載が少ないことを、「副作用がない」「安全」と結論づけることはできません。詳細は「副作用は報告されているか」の節を参照してください。
どのくらいまで摂れば問題ありませんか?
健康な一般成人向けの危険量や公的安全上限は、今回の根拠からは確立していません。試験で用いられたMIYA-BM® 9錠/日や1.0×10¹⁰ CFU-equivalents/日は、疾患・製剤・試験設計が限られた条件の観察量であり、推奨量や上限ではありません。
参考にした論文7件+−
- 1.The effect of Clostridium butyricum MIYAIRI on the prevention of pouchitis and alteration of the microbiota profile in patients with ulcerative colitis.
- 2.The efficacy and safety of Clostridium butyricum and Bacillus coagulans in Helicobacter pylori eradication treatment: An open-label, single-arm pilot study.
- 3.Nivolumab plus ipilimumab with or without live bacterial supplementation in metastatic renal cell carcinoma: a randomized phase 1 trial.
- 4.Cabozantinib and nivolumab with or without live bacterial supplementation in metastatic renal cell carcinoma: a randomized phase 1 trial.
- 5.Perioperative administration of CBM588 in colorectal cancer radical surgery: A single-center, randomized controlled trial.
- 6.Clostridium butyricum MIYAIRI 588 Reduces Colorectal Adenomatous Polyp Recurrence: A Randomized Crossover Trial.
- 7.Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial of ID-CBT5101, a Tyndallized Clostridium butyricum Postbiotic, in Adults with Mild-to-Moderate Knee Osteoarthritis.