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BCAAの副作用・安全性|報告症状、摂取量、注意が必要な人
副作用をひとことで
悪心・嘔吐・味覚異常・胃腸症状
Cochrane系統的レビューの固定効果モデルでは、BCAA群で悪心・嘔吐のリスクが増加したと整理されています(28518283)。肝硬変成人の12カ月試験では15%が副作用を報告し、味覚異常がBCAA群で多かったとされています(38404263)。NIH ODSは分割摂取で1日20gまでのBCAAサプリメントが安全とみられると記載していますが、これは運動・競技向けの公的整理であり個人の安全上限ではありません。
判断の根拠+−
悪心・嘔吐・味覚異常・軽度の胃腸症状が条件付きで報告。NIH ODSは20g/日分割の整理を記載。肝疾患・小児・脳震盪・MSUDは一般成人常用と区別が必要です。
副作用は報告されているか
悪心・嘔吐
肝硬変・肝性脳症の成人をまとめたレビューで報告されました。固定効果モデルでは増加しましたが、ランダム効果モデルでは有意差が確認されていません。
確認条件:限定集団の統合研究で、一般成人の発生頻度や発症量は不明です。
参考: PMID:28518283
味覚異常
肝硬変の成人がBCAAを30 g/日、12カ月摂取した試験で、味覚異常がBCAA群に多く報告されました。
確認条件:肝硬変患者の研究用量であり、一般成人の通常量ではありません。
参考: PMID:38404263
胃腸症状
脳震盪の青少年・若年成人が45〜54 g/日を21日摂取した最高用量群で、軽度の胃腸有害事象が2件報告されました。
確認条件:高用量・短期・限定集団の試験です。
参考: PMID:38468511
報告されている症状・変化:肝性脳症のレビューでは悪心・嘔吐が報告され、肝硬変試験では味覚異常、高用量脳震盪試験では軽度の胃腸有害事象が条件付きで記録されています。
副作用の発生頻度:肝硬変試験で15%が副作用を報告しました。
重篤な有害事象・症例シグナル:複数のメタ分析でBCAA補充に関連する重篤な有害事象の報告は限定的と整理されています。
摂取量ごとの安全性
公的資料で確認された量
1日20 gまで(分割摂取)
特定条件で忍容性を確認+−
期間
期間は公的資料で特定されていない
摂り方
口から摂取
(詳細:BCAAサプリメント(経口))
研究での詳しい報告
運動・競技パフォーマンス向け(NIH ODS整理)。分割摂取で1日20gまでのBCAAサプリメントは忍容されるとみられると記載され、有害事象の系統的報告はこの公的整理の主要議題ではない。個人の安全上限や推奨量ではない。
限定集団の研究用量
12 g/日(追加)
重大な問題は報告されず+−
期間
12週
摂り方
口から摂取
(詳細:BCAA(経口ボーラス補充))
研究での詳しい報告
ステロイド治療中のリウマチ疾患患者。BCAA補充は安全であり、骨格筋量・筋力・機能の改善が一部示されたと報告された。有害事象の詳細頻度は主要議題ではない。
摂取期間による違い
脳震盪21日試験
脳震盪の青少年・若年成人を対象とした21日間の試験では、重篤な有害事象はなく、8/38名が軽度または中等度の有害事象を報告したとされています(38468511)。脳震盪・短期・用量探索の文脈であり、健康成人の長期常用への外挿はできません。
肝炎C・インスリン抵抗性
慢性B型肝炎Cとインスリン抵抗性の成人を対象とした試験では、BCAA療法は12週+クロスオーバー12週の期間で血糖耐性やインスリン感受性に悪影響を与えなかったと報告されています(22520843)。肝疾患・インスリン抵抗性の文脈です。
注意が必要な人
BCAAを代謝できない病気の人体内にBCAAが蓄積するため+−
メープルシロップ尿症(MSUD)はBCAAを正常に代謝できない疾患です。急性増悪時にはBCAAを除いた治療用輸液が使われるため、市販BCAAを自己判断で追加せず、治療を担当する専門医へ確認してください。
分かっていること・まだ分からないこと
分かっていること
CochraneレビューでBCAAが悪心・嘔吐リスクを増加させたと固定効果分析で報告(28518283)
肝硬変BCAA試験で15%が副作用、味覚異常がBCAA群で多い(38404263)
NIH ODSは分割摂取で1日20gまで安全とみられると記載(auto-nih-ods-67155a13)
脳震盪21日試験で重篤な有害事象なし(38468511)
肝細胞癌介入メタ分析で重篤な有害事象なく比較的安全(26155840)
進行肝硬変・小児・MSUDは市販サプリと研究対象が異なる(32429077・14744176・35578286)
まだ分からないこと
健康な一般成人が市販BCAAを何年間も常用した場合の副作用一覧と発生頻度
BCAA・EAA・個別アミノ酸(ロイシン等)製剤ごとの副作用率の直接比較
市販BCAA常用時の重篤事象の頻度と因果関係
成分図鑑で詳しく確認
BCAAの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
BCAA(分岐鎖アミノ酸)図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
BCAAで吐き気や胃の不調は出ますか?
肝性脳症のCochraneレビューでは、固定効果メタ分析でBCAAが悪心・嘔吐のリスクを増加させたと報告されています(28518283)。肝硬変成人の30 g/日12カ月試験では15%が副作用を報告し、味覚異常がBCAA群で多かったとされています(38404263)。最高用量(45–54 g/日)の脳震盪試験では軽度の胃腸有害事象が2件報告されました(38468511)。これらは肝疾患・脳震盪・特定用量の文脈であり、健康成人の市販サプリ常用時の頻度としては扱えません。
1日どの量まで安全ですか?
NIH ODSは分割摂取で1日20gまでのBCAAサプリメントは安全とみられると記載しています。ただしこれは運動・競技向けの公的整理であり、個人の安全上限や推奨量を示すものではありません。試験では7.2–54 g/日など幅広い用量が評価されていますが、研究条件内の観察であり推奨量への換算ではありません。
長期間飲み続けても大丈夫ですか?
脳震盪21日試験では重篤な有害事象は記録されませんでした(38468511)。慢性肝炎C・インスリン抵抗性成人で12週+12週のBCAAに血糖耐性への悪影響は報告されていません(22520843)。健康な一般成人が市販BCAAを数年常用した場合の安全性を直接示す試験根拠は、今回の収集では示されていません。
肝疾患がある人はBCAAサプリを使えますか?
進行肝硬変や肝性脳症のある人を対象にした研究では、BCAA補充の有益性や悪心・下痢などの有害事象が検討されています(32429077・41542879)。治療中の人は市販サプリを自己判断で追加せず、主治医の管理下で判断する必要があります。研究対象の医療用BCAA製剤と市販サプリは同一ではありません。
参考にした論文17件+−
- 1.Efficacy of the branched-chain amino acids in the treatment of tardive dyskinesia in men.
- 2.Branched-chain amino acids for hepatic encephalopathy.
- 3.Branched chain amino acid treatment of tardive dyskinesia in children and adolescents.
- 4.A randomized pilot trial of oral branched-chain amino acids in early cirrhosis: validation using prognostic markers for pre-liver transplant status.
- 5.Beneficial effect of branched-chain amino acid supplementation on glycemic control in chronic hepatitis C patients with insulin resistance: implications for type 2 diabetes.
- 6.Oral branched-chain amino acids have a beneficial effect on manifestations of hepatic encephalopathy in a systematic review with meta-analyses of randomized controlled trials.
- 7.Efficacy and safety of oral branched-chain amino acid supplementation in patients undergoing interventions for hepatocellular carcinoma: a meta-analysis.