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BCAAの効果とは?研究結果と分かっていないことを整理
筋力ではスクワットやベンチプレスの1RM増加がBCAA群で大きいと報告された研究があります。運動容量・疲労までの時間と運動誘発性疲労は研究間で結果が分かれ、集中力・精神疲労、運動後回復では支持は確認されませんでした。筋タンパク質合成の促進、体組成、血糖、血圧、睡眠は一般成人向けの直接根拠から判断できません。
掲載内容は医療上の助言ではなく、病気の診断・治療・予防を目的とするものではありません。
効果ごとの評価
評価の種類ごとに分類しています。「評価できない」は効果がないことを意味しません。
筋力では制限カロリー下のレジスタンストレーニング中に1RMの増加がBCAA群で大きいと報告されました。運動容量・疲労までの時間と運動誘発性疲労は改善と非改善が混在し、集中力・精神疲労、運動後回復では支持は確認されませんでした。筋タンパク質合成の促進、体組成、血糖、血圧、睡眠は一般成人向けの直接根拠から判断できません。
採用した研究で、改善方向の結果が報告された項目です。
筋力
1RM、握力、筋持久力など、筋力を評価する指標の変化です。
研究で確認されたこと
制限カロリー下でレジスタンストレーニングを行う男性では、BCAA群でスクワット1RMの増加量が炭水化物群より大きく、ベンチプレス1RMも増加しました。
条件・注意点+−
肝硬変サルコペニアを対象としたネットワークメタ解析ではBCAA単独の筋力効果は結論づけにくいとされ、対象者は限られます。
参考: PMID 26733764 / PMID 40925921
摂取量ごとの効果
どの量でどの結果が確認されたかを示します。いずれも研究条件内で評価された量であり、推奨量ではありません。
300 mg/kg/日
グリコーゲン枯渇後の困憊までの運動で困憊までの時間が約17%延長した
7名のボランティアが3日間BCAAまたはプラセボを摂取し、2日目にグリコーゲン枯渇プロトコル、3日目に困憊までの運動試験を行った条件です。
参考: PMID 21297567
6〜18 g/L(飲料中添加)
70〜75%最大出力のサイクリングで疲労までの時間に差はなかった
持久走トレーニング済み男性10名が、持続サイクリング中に低用量または高用量BCAA入り飲料を摂取した条件です。
参考: PMID 7473239
確認された摂取期間
その期間で評価された結果であり、別の期間へそのまま一般化はできません。
3日間
ボランティアがBCAAまたはプラセボを3日間摂取し、グリコーゲン枯渇後の困憊までの運動能力を評価しました。BCAA群で疲労への耐性が高まったと報告されています。
参考: PMID 21297567
8週間
レジスタンストレーニング経験のある男性が制限カロリー食とボディビル型トレーニングを8週間行い、BCAAまたは炭水化物を併用して筋力を評価しました。BCAA群でスクワット・ベンチプレス1RMの増加が大きいと報告されています。
参考: PMID 26733764
5日間
未トレーニングの若年成人がBCAAまたはプラセボを5日間摂取し、レジスタンストレーニング後の筋痛・RPE・ジャンプ性能を48時間まで追跡しました。群間差は確認されませんでした。
参考: PMID 31468208
効果が期待できる対象
候補ごとに研究対象と条件が異なるため、結果を他の対象へそのまま当てはめることはできません。
現時点で言えること・言えないこと
✓言えること
制限カロリー下でレジスタンストレーニングを行う男性では、BCAA群でスクワット・ベンチプレス1RMの増加が大きいと報告されました。
?まだ言えないこと
運動容量・疲労までの時間と運動誘発性疲労は、乳酸閾値や困憊までの時間の改善が報告される一方、持久サイクリングやレジスタンストレーニング後のRPE・筋痛では群間差がない研究もあります。
集中力・精神疲労(製品訴求)では、認知機能の系統的レビューで一貫した改善は確認されませんでした。
運動後回復では、レスラーを対象とした系統的レビューでBCAAを含むサプリメントによる一貫した改善は確認されませんでした。
筋タンパク質合成の促進と筋肥大、体組成、血糖、血圧、睡眠は、一般成人を対象にBCAA混合物を直接評価した研究から判断できませんでした。
成分ページで詳しく確認
BCAAの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
BCAA(分岐鎖アミノ酸)図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。
よくある質問
BCAAは筋力や筋肉を増やしますか?+−
制限カロリー下でレジスタンストレーニングを行う男性では、BCAA群でスクワット1RMの増加量が炭水化物群より大きく、ベンチプレス1RMも増加したと報告されています。一方、一般成人の筋タンパク質合成促進や体組成への効果を直接評価したBCAA混合物試験は確認できませんでした。
BCAAは運動中の疲労を減らしますか?+−
活動的な男性では運動直後の主観的疲労感がBCAA群で低下した研究があります。未トレーニング若年成人のレジスタンストレーニング後では筋痛やRPEに群間差はなく、90分サイクリングでもRPEが一時低下しても走行距離には差がありませんでした。
BCAAは持久力や運動容量を高めますか?+−
訓練者ではBCAA補給により乳酸閾値時のVO2・負荷が上昇し、グリコーゲン枯渇後の困憊までの時間が約17%延長した研究があります。一方、70〜75%最大出力の持久サイクリングでは疲労までの時間に差がなく、結果は研究条件によって分かれます。
BCAAは集中力や睡眠を改善しますか?+−
認知機能を対象とした系統的レビューでは、BCAA投与後に有意な変化がみられない研究が多数でした。健康な一般成人の睡眠をBCAA摂取の主要目的として直接評価した研究は確認できませんでした。
参考にした論文11件
+−
Efficacy of branched chain amino acid administration on cognitive function: a systematic review.
Nutritional neuroscience / 2025
Nutrition (Burbank, Los Angeles County, Calif.) / 1994
Journal of the International Society of Sports Nutrition / 2016