アシュワガンダは危険?副作用と飲んではいけない人を整理
アシュワガンダは危険なのか。肝障害、甲状腺、ホルモン、副腎系、消化器症状、薬との注意点を採用論文ベースで整理します。
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3s3秒で分かる結論
健康成人の短期試験で大きな安全性の問題は報告されていませんが、肝障害の症例報告があります。
理由:短期の安全性レビューと、発生率は不明な肝障害の注意シグナルが両方あるためです。
30s30秒で分かる要点
- 1短期の安全性:健康成人2,317人を含むレビューでは、125〜600mg/日・最長180日で重篤な有害事象は報告されなかった
- 2注意シグナル:肝障害の症例報告があり、黄疸やかゆみを伴う例が整理されている
- 3慎重に考える人:肝疾患・甲状腺疾患がある人、妊娠中、服薬中の人
01なぜ「アシュワガンダは危険」と言われるのか
アシュワガンダは、ストレス、不安、睡眠、ウェルビーイングなどを目的に使われることが多いハーブです。
一方で、近年はハーブ・食事サプリメントによる薬物性肝障害が注目されており、その中でアシュワガンダも名前が挙げられています。
問題は、アシュワガンダの研究には「ストレス指標が改善した」という臨床試験がある一方で、「肝障害やホルモン関連の異常が報告された」という安全性レビューや症例報告もあることです。
つまり、アシュワガンダは「効果があるか」だけではなく、「誰が、どの製品を、どの量で、どれくらいの期間使うか」を分けて見る必要があります。
02論文ではどう見られているか
肝障害との関連
薬物性肝障害に関するレビューでは、近年、薬だけでなくハーブ・食事サプリメントによる肝障害が増えていると整理されています。
その中で、アシュワガンダは薬物性肝障害につながり得るサプリメントの一例として言及されています。
より具体的には、アシュワガンダ関連肝障害のスコーピングレビューで、13報・25人の症例が整理されています。
このレビューでは、肝障害は使用開始後数週間で起こることが多く、胆汁うっ滞型または混合型の検査パターンが中心でした。
症状としては、黄疸やそう痒がよくみられたとされています。
多くの患者は、アシュワガンダの中止と支持療法により数週間から数か月で回復したとされています。
一方で、急性肝不全により移植を要した1例、既存の肝硬変がある患者で肝機能が悪化し死亡した3例も含まれていました。
ただし、この情報は主に症例報告・症例集積に基づくものです。発生率を示すものではなく、「どれくらいの確率で起こるか」は判断できません。
甲状腺への影響
アシュワガンダと甲状腺に関しては、無痛性甲状腺炎の症例報告があります。
この報告では、47歳の日本人男性がアシュワガンダを始めた約2か月後に、倦怠感、夜間の発熱感、体重減少、下痢、頭痛などを示し、血液検査で甲状腺中毒症が確認されました。
画像検査などから無痛性甲状腺炎と診断され、アシュワガンダの中止後に症状と甲状腺関連マーカーが改善したとされています。
これは単一症例であり、すべての人に起こると考えるべきではありません。
ただし、甲状腺疾患がある人や、甲状腺ホルモンに関わる薬を使用している人では、注意すべきシグナルです。
副腎系・コルチゾールへの影響
アシュワガンダは、ストレスやコルチゾールの文脈で研究されています。
実際に、ストレスや不安が高い健常者を対象にした試験では、アシュワガンダ抽出物により不安スコアや朝の血清コルチゾールが低下し、テストステロンが上昇したと報告されています。
一方で、コルチゾールが下がることは、必ずしもすべての人にとって望ましいとは限りません。
55歳の閉経後女性の症例報告では、約1年以上にわたりアシュワガンダを毎日使用していた背景で、低コルチゾールとACTH刺激試験への反応不十分が確認され、副腎不全が示唆されています。
この症例では、アシュワガンダ中止後も3か月時点でHPA軸の抑制は完全には戻らず、補充療法とモニタリングが継続されたと報告されています。
07よくある質問
アシュワガンダは危険な成分ですか?
健康成人を対象にした短期試験では大きな安全性の問題は報告されていません。一方で肝障害の症例報告があり、長期使用や肝疾患がある人まで安全とは言えません。
肝疾患や甲状腺疾患がある人も使えますか?
今回の記事で採用した論文では、肝疾患や甲状腺疾患がある人に安全に使えるとは判断できません。自己判断で始めず、医療者に確認してください。
参考にした論文2件
- 1
Back to the Roots: Safety and Tolerability of Standardised Ashwagandha (Withania somnifera) Root Extract in Healthy Adults-A Systematic Review of Biomarkers and Adverse Events.
Pharmaceuticals (Basel, Switzerland) / 2026
論文情報を見る - 2
成分図鑑で詳しく確認
アシュワガンダの研究・安全性・関連成分を図鑑で見る
アシュワガンダ図鑑で、研究されている領域と利用前に知っておきたいことを確認できます。